上映作品

宝塚映画名作選

花のれん

「おちょやん」浪花千栄子 出演映画特集

淡島千景が熱演の浪速女の商魂一代記

花のれん

1959年/宝塚映画/白黒/129分

監督:豊田四郎/原作:山崎豊子/脚色:八住利雄/撮影:安本淳/音楽:芥川也寸志/美術:伊藤喜朔/録音:鴛海晄次/照明:下村一夫

出演:淡島千景、森繁久彌、司葉子、石浜朗、花菱アチャコ、乙羽信子、佐分利信、浪花千栄子、飯田蝶子、田村楽太、山茶花究、環三千世

◆山崎豊子の第39回直木賞受賞作が原作。山崎原作の『暖簾』の女性版ともいえ、両方とも宝塚で映画化。寄席経営に辣腕を振るい吉本興業の基盤を作り上げた吉本せいをモデルに、興行界一筋に生きる主人公を淡島千景が熱演した浪速女の商魂一代記。『夫婦善哉』に続き、森繁は酒と女にだらしない夫を演じ、淡島との阿吽の呼吸を見せる。金貸し役に浪花。

★上映後、辻井康一さん(監督/当時助監督)による特別映像付き特別映像付き

弥次喜多漫才道中 化け姫騒動の巻

「おちょやん」浪花千栄子 出演映画特集

サザエさんとエプロンおばさん、夢の対決!

サザエさんとエプロンおばさん

1960年/宝塚映画/カラー/82分

監督:青柳信雄/原作:長谷川町子/脚本:笠原良三、蓮池義雄/撮影:西垣六郎/音楽:神津善行/美術:北猛夫

出演:江利チエミ、小泉博、三益愛子、清川虹子、白川由美、高島忠夫、森川信、太刀川寛、花菱アチャコ、浪花千栄子、藤原釜足

◆江利チエミ主演の大ヒットシリーズ「サザエさん」第9作。計10作作られ、東宝と宝塚映画で半分ずつ製作。長谷川町子のもうひとつの漫画キャラクラー「エプロンおばさん」に三益が扮し、マスオ(小泉)のために一肌脱ぐチエミサザエと夢の対決!? アチャコ、浪花千栄子は大阪出張のマスオ(小泉)が世話になる叔父夫婦役。宝塚常連陣の出演も楽しい。

★11/19(金)14:40の回の上映後、トークショー開催
 「大阪のお母さん 浪花千栄子」 トーク:葉山由季さん
 (小説家・「大阪のお母さん 浪花千栄子の生涯」著者)

河内風土記 続おいろけ説法

「おちょやん」浪花千栄子 出演映画特集

今東光原作、森繁=今野東吾 和尚もの

河内風土記 続おいろけ説法

1961年/宝塚映画/カラー/88分

監督:佐伯幸三/原作:今東光/脚本:椎名龍治/撮影:遠藤精一/音楽:広瀬健次郎/美術:加藤雅俊

出演:森繁久彌、高島忠夫、山茶花究、原知佐子、北川町子、浪花千栄子、花菱アチャコ、藤木悠、中村是好、頭師正明、南都雄二、赤木春恵

◆今東光原作の『みみずく説法』から始まり、宝塚で撮った『河内風土記 おいろけ説法』に続く森繁=今野東吾和尚もの第3作。ストリップ&女剣劇専門の旅芸人一座が河内の里にやってきたことから、お色気旋風を巻き起こす珍事件突発! 円熟の境地のアチャコ、浪花夫婦だが、浪花が情慾をもてあまして…!? 次々と起こる騒動を森繁和尚が円満解決!

★11/23(祝)11:55の回の上映後、トークショー開催
 トーク:梶山弘子さん(スクリプター)

白井権八

〈追悼・坂田藤十郎(中村扇雀)出演作品特集〉

扇雀ブームの中、宝塚映画で悲劇の武士を演じたヒット作

白井権八

1956年/宝塚映画/白黒/87分

監督:安田公義/原作:舟橋聖一/脚色:舟橋和郎/撮影:竹野治夫/音楽:西梧郎/美術:西藤明信/照明:田辺憲一/録音:奥村雅弘

出演:中村扇雀、岡田茉莉子、扇千景、中村玉緒、市川春代、高田稔、杉山昌三九、徳大寺伸、沖諒太郎、雅章子、松浦築枝、香川良介

◆昨年亡くなった四代目坂田藤十郎は、中村扇雀として1953年に歌舞伎『曾根崎心中』のお初役に出演、大絶賛され扇雀ブームが起こる。その渦中に宝塚映画の専属俳優になり数々の映画に出演。歌舞伎や映画で度々描かれてきた実在の悲劇の武士・白井権八を、若き中村扇雀が演じた凛々しき時代劇。権八を慕う豪華女優たち。結婚前の扇千景との共演も見もの。

恋すがた狐御殿

〈追悼・坂田藤十郎(中村扇雀)出演作品特集〉

中村扇雀、美空ひばり主演の歌あり踊りありの悲恋時代劇

恋すがた狐御殿

1956年/宝塚映画/白黒/89分

監督:中川信夫/原作:北条秀司/脚色:笠原良三/構成:白井鉄造/撮影:岡崎宏三/音楽:米山正夫/美術:加藤雅俊/照明:下村一夫

出演:中村扇雀、美空ひばり、扇千景、柳永二郎、沖諒太郎、浪花千栄子、伊藤紀美子、竹屋みゆき、和田孝、堺駿二、山茶花究、富士乃章介

◆北条秀司原作の戯曲「狐と笛吹き」を元に、中村扇雀、美空ひばり主演の歌あり踊りありの悲恋時代劇。愛妻を亡くした笛師(扇雀)は、ある日仔狐を助けるが、やがて彼の下に妻に瓜二つの女(ひばり)が訪れて来る…。亡き妻を忘れられない笛師と、訳ありの娘との恋物語を描く娯楽怪談時代劇ミュージカル。この年に完成した新スタジオでの初の撮影作品となった。

極楽島物語

宝塚映画カラー第1作は、南の島のミュージカル・コメディ

極楽島物語

1957年/宝塚映画/カラー/98分

監督:佐伯幸三/原作:菊田一夫/脚本:長瀬喜伴、新井一/撮影:岡崎宏三/音楽:小関裕而/美術:安部輝明/照明:下村一夫

出演:河津清三郎、宝田明、太刀川洋一、佐原健二、森繁久彌、有島一郎、岩井半四郎、益田喜頓、三木のり平、榎本健一、トニー谷、雪村いづみ、草笛光子

◆菊田一夫による伝説の舞台「東宝ミュージカルス」を、喜劇陣が大挙出演して映画化。終戦前夜、南太平洋の極楽島に流れついた三木のり平、有島一郎ら日本兵たちと純朴な原住民との交流をミュージカルで仕立く仰天作。森繁は、極楽島の原住民ハニ−を怪演! レビュー、アチャラカ、なんでもありのエンタテインメント! 宝塚映画初の記念すべきカラー作品。

森繁の僕は美容師

森繁が美容師を演じる明朗ホームドラマ

森繁の僕は美容師

1957年/宝塚映画/白黒/94分

監督:瑞穂春海/原作:水木洋子/脚色:長瀬喜伴、新井一/撮影:飯村正/音楽:斎藤一郎/美術:佐藤敏男/照明:大沼正喜

出演:森繁久彌、江利チエミ、中村メイ子、北川町子、佐田豊、磯村みどり、飯田蝶子、沢村貞子、井上大助、江原達怡、坂本武、水戸光子

◆名シナリオライター水木洋子のNHK連続放送劇「お父さん」を森繁主演で宝塚で映画化。下町で美容室を経営する男やもめ(森繁)と、男手一つで子供たちを育ててきた一家を描く明朗ホームドラマ。当時は珍しい男性美容師を、オネエ言葉の森繁が飄々と演じている。ある日、娘(江利)にお見合い話が舞い込んで…。豪華共演陣も魅力の好編。

底抜け忍術合戦

楽しく懐かしいドタバタアクション喜劇

底抜け忍術合戦

1958年/宝塚映画/白黒/59分

監督:斎藤寅次郎/原作:小野田勇/脚本:中田竜雄、淀橋太郎、蓮池義雄/撮影:岡崎宏三/音楽:中元清純/美術:内田昭一

出演:三木のり平、トニー谷、ミヤコ蝶々、南都雄二、八波むと志、環三千世、益田喜頓、朝雲照代、汐風享子、瀬川恭助、小原新二、桜井園子

◆関ケ原の戦いの後、徳川の隠密が大阪城の絵図面を盗み去った。漫画流忍術学校の白雲斎(益田)は、娘の忍(環)と落第生の雲隠平助(のり平)に奪回を命じるが、平助が使える忍術は奇妙な女の姿になるだけ…。喜劇の名手・斎藤寅次郎が見せるドタバタ時代劇。のり平のコントや歌、蝶々&雄二の夫婦漫才、トニー谷のドタバタアクションなど楽しく懐かしい!

これが青春だ!

宝塚映画発「東宝青春映画」の名編!

これが青春だ!

1966年/宝塚映画/カラー/92分

監督:松森健/脚本:須崎勝弥/撮影:西垣六郎/音楽:いずみたく/美術:松山崇/照明:西川鶴三/録音:中川浩一

出演:夏木陽介、藤山陽子、団令子、三木のり平、佐藤允、黒沢年男、布施明、十朱久雄、田中春男、藤木悠、南都雄二、岡田可愛、土田早苗

◆夏木主演の人気TVドラマ「青春とはなんだ」を宝塚で映画化。夏木の初主演映画であるとともに、同テレビの監督をしていた松森健が初監督。高校ラグビー部を熱血指導する型破りな英語教師(夏木)と生徒たちの活躍を描く。主題歌と生徒役の布施明のほか、東宝青春スターが大挙出演。三田で撮影され、劇中の森山高校は三田学園が使われた。

阪神間映画特別上映

あすの花嫁

吉永小百合 阪神間各地撮影作品

阪神間と小豆島が舞台の吉永小百合主演映画

あすの花嫁

1962年/日活/カラー/77分

監督:野村孝/原作:壼井栄/脚本:棚田吾郎/撮影:横山実/美術:千葉和彦/音楽:池田正義/照明:河野愛三/録音:福島信雅

出演:吉永小百合、浜田光夫、宇野重吉、奈良岡朋子、村瀬幸子、下條正巳、北林谷栄、南寿美子、清川虹子、堀恭子、岩本多代

◆神戸女学院や阪神御影駅などが登場。阪神間と小豆島を舞台に、吉永小百合が浜田光男と繰り広げる青春ドラマ。吉永が四つん這いになって犬に吠えるかと思えば、ツイストを踊ったり、珍しい水着姿(紺のワンピース)も。60年前の島の風景やオリーブ園が印象的で、宇野重吉や奈良岡朋子など名優たちの中年にさしかかった姿が見られる。(河内厚郎)

青春のお通り

吉永小百合 阪神間各地撮影作品

吉永小百合の関西弁も見事な阪神間映画

青春のお通り

1965年/日活/カラー/76分

監督:森永健次郎/原作:京都伸夫/脚本:三木克巳/撮影:藤岡粂信/美術:西亥一郎/音楽:山本直純/照明:岩木保夫/録音:宮永晋

出演:吉永小百合、浜田光夫、松原智恵子、浜川智子、杉山俊夫、芳村真理、藤村有弘、原泉、山田吾一、亀山靖博、長内美那子、下絛正巳、高野由美、神山勝、杉江弘

◆短大出のお手伝いさんが巻き起こすユーモア青春劇。宝塚・武庫山の住宅街に住む、テレビ作家の派手な家庭が舞台となる。冒頭に出てくるのは新千里山(現・南千里)駅。車内で痴漢に遭いながらも梅田をめざす、吉永小百合の関西弁が自然体で、もしかしたら親戚筋に関西人がいたのではと思わせる。松原智恵子の美しさも堪能できる。(河内厚郎)

にしきたショパン

震災25周年記念

にしきたショパン

2020年/株式会社Office Hassel/カラー/89分

監督:竹本祥乃/脚本:竹本祥乃、北村紗代子/撮影:前田智広/録音:長尾優/照明:渡辺祐紀/作曲·編曲:近藤浩平、沼光絵理佳/プロデューサー:近藤修平

出演:水田汐音、中村拳司、泉高弘、野々村亜梨沙、ルナ·ジャネッティ、楠部知子、とみずみほ

◆阪神淡路大震災の記憶を語り継ぎ、「左手のピアニスト」を応援したい、そんな思いから生まれたお隣西宮発の感動の音楽映画。ショパンやラフマニノフの名曲、宝塚在住作曲家の左手のピアノ曲など全編音楽がいっぱい!西宮、宝塚、尼崎で撮影。監督とプロデューサーは宝塚出身! 春にシネ·ピピアで上映され、満席が相次ぎ記録的な動員となった。凱旋上映!

※公式サイト https://office-hassel.com/n-chopin/

●舞台あいさつ:竹本祥乃監督
11/21(日)12:00の回の上映後

まちの本屋

尼崎の小さな本屋をみつめたドキュメンタリー

まちの本屋

2020年/Rakuda Films/カラー/107分

監督・撮影・編集・製作:大小田直貴

出演:小林由美子、小林昌弘、渡邉愛

◆尼崎市の立花駅前から続く商店街にある十坪ほどの小林書店。小さな本屋を取り巻く厳しい環境の中、店主の小林さん夫婦はイベントを開いたり地元客を大事にする商いで店を続けてきた。しかし、夫の昌弘さんが脳梗塞で倒れてしまい…。尼崎の小さな本屋を巡るドキュメンタリーが各地で上映され大好評。「こんなに人が好きな本屋さんは知らない」!

※公式サイト https://www.machinohonya.info/

●舞台あいさつ:小林由美子さん(小林書店)、大小田直貴監督 11/21(日)14:15の回の上映後

新作プレミア上映

芦屋発、話題の新作映画をいち早く上映!

あしやのきゅうしょく

芦屋市制施行80周年記念映画

あしやのきゅうしょく

2021年/製作:「あしやのきゅうしょく」製作委員会/配給:アークエンタテインメント/カラー/86分

監督:白羽弥仁/脚本:白羽弥仁、岡本博文/撮影:吉沢和晃/美術:阿久津桂/音楽:妹尾武/照明:鈴村真琴/録音:高島良太/主題歌:「ドラセナ」大塚愛

出演:松田るか / 石田卓也 仁科 貴 宮地真緒 藤本 泉 栗田倫太郎 小笠原拓己 芹沢 凜 / 堀内正美 / 桂 文珍 / 赤井英和 秋野暢子

◆芦屋市の給食は、各校独自の自校式に加え、配置された栄養士のオリジナルメニューなど、全国から大きな注目を浴びてきた。芦屋市制施行80周年記念映画として数々の思い出が詰まった芦屋市の学校給食をテーマにした映画が誕生! 芦屋の小学校に勤務する新米栄養士を通して描かれるヒューマンドラマ。子供たちの成長を守る給食を通し、人々の「絆」を丁寧に描いた感動作誕生!!

※2022年春全国ロードショー

※公式サイト http://ashiyanokyushoku.com/

●舞台あいさつ:白羽弥仁監督
11/20(土)13:45の回の上映前